Windows 上の Python で OpenVINO を動かす
今回は、 Windows 上の Python で、 Intel からリリースされている AI 推論エンジン OpenVINO を動作させます。
といっても、OpenVINO ツールキットそのもののインストールは不要です。
Python の pip ライブラリをインストールするだけで試すことができます。
Intel OpenVINO
OpenVINO は Intel によって開発されている、エッジ端末上で AI 推論を行うためのライブラリです。
あくまで推論に特化しており、学習は別のツールで行うことが前提です。
また、推論エンジンは Intel CPU, GPU, GNA, VPU, FPGA などに対して高度に最適化されています。
事前準備
Python のインストール
Windows 上で、 Python 3.5, 3.6, 3.7 のいずれかをインストールしておきます。
64bit 版をインストールしておく必要があります。
現時点では、 Python 3.8 には対応していません。
OpenVINO の pip ライブラリのインストール
元々の OpenVINO は、現時点では pip ライブラリになっていないようです。
そのため、私が Windows 向けに非公式な pip ライブラリ (wheel パッケージ) を作っておきました。
今回はこのライブラリをインストールします。
なお、後に公式ライブラリが公開される場合にややこしくなるので、公式の PyPI には登録していません。
PyPI に登録されていないので、下記のようにインストールします。
なお、 openvino-python をインストールすると、 cv2
モジュールも使えるようになります。そのため、別途 opencv-python などをインストールする必要はありません。
また、 numpy も必要なのでインストールしておきます。
パスの設定
openvino-python を動作させる際に必要な DLL は、 pip によるインストールの際に所定のディレクトリにダウンロードされています。
venv 環境の場合、 venv/Library/bin
の下にダウンロードされます。
そのため、このディレクトリを PATH
の先頭に追加しておきます。
venv の場合、 venv/Scripts/activate.bat
の末尾を以下のように変更しておくとよいと思います。
動作確認
上記のように事前準備ができ、パスが通った状態であれば、下記のスクリプトがエラーなく実行できるはずです。
これで、 IENetwork など、種々の OpenVINO のクラスを使うことができます。
次回は、実際に Pre-trained なモデルを使い、簡単な動作サンプルを作ってみようと思います。
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